大人のお年玉

高校の先輩のお宅で新年会があった。

あれからもう十五年以上が経過して、人の親になった人も少なくない。
この日も、四歳を頭に何人かの子供がいるはずだった。
子供たちもそろそろお年玉をもらうお年頃である。


今だ。
今こそ四年越しの密かな野望を果たす時なのだ!


私はわくわくしながらぽちぶくろにそっと二つに折ったお札を入れた。
板垣退助の百円札(美品)を。


つづく