彼岸の入りに寄せて

私の師匠はお墓参りが好きで、呑みに行くときなど師の家の菩提寺の墓地で待ち合わせをしたものだった。
私にはそんな習慣はまったくなかったというのに、二年の間に二人の祖父と祖母、そして彼の師を亡くし、今ではすっかり墓参は生活の一部である。
彼岸だのお盆だの正月に行くのではない。
ちょっと時間がある時、近くを通りかかった時、気が向いた時、なんとなくお墓に行くのだ。

さてこの季節、車で鎌倉に入るのは困難である。
特に日野の店から鎌倉の店、或いはその逆をゆく時はかなりの覚悟を持たねばならない。
二つの間には、二つの霊園があるのだ。
なんだかんだ言ってもまだまだ日本にはお墓参りの習慣が力強く残っている様で何よりである。
でもたまには時期をずらしてみてもいいのではないだろうか。
いやいや、せめて公共交通機関を使ってください!お願い!!
(そして帰りには公文堂に寄るといいと思う)。