愛と憎しみと食欲の十五年

kohbundou2009-12-07

これは公文堂書店本店の料理本の棚です。



これは私が十五年に渡って集めてきた料理の作り方のごく一部です。



一人暮しを始めた十九の春から新聞雑誌料理本さまざまな所から切り抜いたり書きうつしたりして、今日まで数百種類のレシピを所持していました。作るときにはそこからまた別の紙へ箇条書に書きなおし、改良したら元のレシピに書き込みをし、何も見ずに作れるようになった料理もたくさんあります。
しかし作りたいと思ったものは何でもかんでもスクラップしていったため、一度も作っていない料理も存在し、今日ついに二度目の整理(一度目は約十年前)に踏みきったのでした。



なんせ十五年分。思いがけずいろいろと考えさせられることがいくつもありました。
まず、味の嗜好が変化しています。おそらく最大の要因は日本酒好きになったことでしょう。
また、私の好みではない料理が少なくありません。よくうちにご飯を食べに来ていたあの友人の、酒飲みのあの後輩の、思い出したくもないあの男の、××××な×××の、はたまたどう考えても甥っ子用の、「ああこれはきっと誰某のために」と人物が特定できてしまうレシピなのです。
あらやだ私ったら、恋人によって服装を替えたりはしなかったけれど料理はかわっていたようだわ!



「ああ、結局これは作ってあげられなかったなぁ」などと思いながらも事業仕分の如くさくさくと捨てるレシピを選りわける私。十年以上前に切り抜いてまだ作っていないけれどやっぱりまだ作りたいというような料理もあって、年末は大掃除よりもお料理大会になりそうな感じです。
雑誌や新聞だけでなく、新旧とりまぜた公文堂の料理本コーナーもどうぞよろしくお願いします!