おばさんと未亡人

公文堂にちょっとだけある十八歳未満お断りの棚を整理していたときのことです。フランス書院文庫の後ろに書いてあるあらすじが目にとまりました。主人公は二十七歳の未亡人。ところがこの未亡人が女子高生に向って、「○○ちゃん、はしたないおばさんを許して!」とか言っているのです。
おかしい。そんな言葉遣いをする二十七歳が何処にいるというのでしょうか。しかも自分のことを、子供相手ならばともかく、高校生に「おばさん」なんて言うわけがありません。私はもうすぐ三十五歳だけど自分のことを自ら「おばさん」なんて言ったことはないぞ。
という話を飲み会でしたところ、おじさまたちは「おばさん」ではなく「未亡人」に反応していらっしゃいました。
「二十七は『未亡人』って感じじゃねえなあ」
日活ロマンポルノやらなんやらで盛上がる皆様。もう少し熟れていないと「未亡人」という言葉にそぐわないそうです。勉強になりました。