覚えるべき年号

古本屋が覚えると便利な年号がいくつかあります。その本の書かれたのは戦前なのか戦後なのか、東京オリンピックの前なのか後なのか。店によっては本だけではなく地図や写真も扱いますから、歴史上の点を抑えておくと価値(値段)を決める時にも参考になります。
 最も大きく、誰もが知っているのが昭和二十年八月十五日でしょう。これは一日としてではなく、日本本土に空襲が及び多くの本が焼けた昭和二十年初頭から終戦までの期間をとらえることも多いです。
 他に思いつくところを上げていけば、バブル景気、オイルショック、ご成婚、東京オリンピック、赤線廃止、日米開戦、二・二六事件支那事変、世界大恐慌日露戦争日清戦争、鉄道開通などが。うちはせいぜい大政奉還あたりまでですが、さらに遡らねばならない店もおありでしょうし、「○×線全線電化」とか「○山×子、デビュー」という知識を必要とする方もおいででしょう。私はとりあえず、そろそろ自分が生まれた年を忘れようと思います。