経営員の非日常な一週間 その3

7月7日9時半集合だけど以下略
母が風邪をこじらせたらしく店の様子が心配でしたが、珍しく父が店に出ると聞いて(たぶん年に数回しか鎌倉の店に立ちません)ちょっとびっくり。
富士そばでおくらやらめかぶやらのねばねばそばを食べて、極寒の古書会館へいざ出陣です。いつもお店や催事でしかお会いしないお客様にスーツ姿を見られるのにも慣れました。
「××に入札したいけれど付き合いのある業者がいない」というお客様にはこちらから古書店を紹介します。今回は「稲尾42勝グローブ(証明書付き)」というちょっと毛色の変わった品物に関心が集まったようです。
さて、この日も基本的には前日の下見日と同じなのですが、五時に閉場したあとに延長戦があります。
まず、昨日と同じように検品をします。全品が確かにあるか目録を読み上げながら確認し、もちろん88枚の草稿は本当に88枚あるか数えます。その後は、翌日の入札会用に荷物の入れ替えです。今まで分野別に陳列されていた商品を、4階、3階、地下行きに振り分けてカーゴに乗せ、各階に移動させて再度並べますします。特に最後に改札される地下には高額商品が集められます。
ここまでやって、会館を出るのはだいたい夜の九時半頃。
「私たちもう十二時間以上一緒に働いてるんだね」
「いや、十二時間後にはもう一緒に働いていますよ」
長い一日が終わって、明日は更に長い一日がやってくるのです。