エロを求めるお年頃

鎌倉の店にはアダルトコーナーがあり、１８禁ではない水着のおねーちゃんの写真集等もフランス書院文庫やＳＭファンにまじって置かれています。あまり本気で売る気がないのかもしれません。
ともあれ、未成年の方が見られないように場所はレジの真ん前です。
でも時々高校生や中学生のような少年が、こちらが目を離した隙にアダルトの前をうろうろーうろうろーとすることがあります。
先日もレジをちょっと出て戻ってくると、あわててその場を離れた少年の姿がありました。

さて、アダルトの裏の棚にあるのは、各種新書、科学関連、平台には展覧会の図録です。棚の一番下の段は隙間が空いていて、向こう側が見えるようになっています。
その少年は図録の前に立つと、平台から引っ張り出して眺めているようでした。

でも、何か変。
その場所には袋に入っている本などないはずなのに、ガザガサとビニール袋の音がするのです。

気になってそちらの方へ歩いてゆくと、少年は逃げるように店を出て行ってしまいました。
彼が探っていたところを見ると、そこにはやっぱりありました。
若いおねーちゃんの写真集が。

でも袋を開けた形跡がなかったので、彼は数分の間、表紙だけを見ていたようです。
ちょっと甘酸っぱい気分になった秋の午後でした。

私なんて見放題だったからな･･･。