看板息子1

一週間くらい妹が二人の子供を連れて帰省しています。
三歳になる甥は甘えん坊の暴れん坊将軍
もう一人は寂しがり屋の離乳食より母乳が好きな十ヵ月になる女の子。
二人とも片時も目を離せない…というより、母親がそばにいないと泣き出すので妹も大変です。
甥など久しぶりに会ったらうそ泣きの技術を会得していました。


しかし実家に帰れば誰かが子供を見てくれます。
子供と付き合うにはエネルギーがいることは身をもって知っているので、なるべく妹を楽させてやりたいとは思っているのですが。
ここ数日一人で店番をし、炊事洗濯もしているので私もちょいと疲れてきたのです。


今朝、店に行く準備でばたばたしていると、妹と甥の会話が聞こえてきました。
「翼ー、電車好き?」
「でんしゃすきー」
江ノ電みたい?」
「えにょでん!えにょでん!」
「じゃあ、ねーねにお願いしてみようねー。」


「おねーちゃーん、翼が江ノ電見たいってー」


おいおいそれは翼が見たいんじゃなくって自分が翼から解放されたいんじゃあないのかい。


「翼、ぶーぶー乗れるよ、ぶーぶー」
「ぶーぶー!ぶーぶー!」


何も言っていないのに息子にチャイルドシートのベストを着せ始める妹。
「くちゅ!くちゅ!」
と玄関で一生懸命左右逆に靴をはこうとする甥っ子。
見事な連係プレーです。


というわけで、母親は強いなぁなんて思いながら、助手席に甥を乗せて鎌倉の店へと向かったのでありました。


つづく